2013年12月26日
黒部の山賊 裏銀座縦走で出会った一冊
今年はたくさんの本を読めなかったけど、
思い出の1冊といえばこちら。
黒部の山賊

三俣山荘、雲ノ平小屋、黒部五郎小屋を建てた伊藤正一さん筆。
舞台は戦後の北アルプス。
黒部、雲ノ平、三俣、双六~槍あたりのエリア。
登山者が山で惨殺されるという事件が発生。
犯人は黒部一帯の山で暮らす通称「山賊」と呼ばれる男たちの仕業なのか。
その真相を探るため、伊藤さん本人が山へ入り山賊達を訪ねにいく実録のお話。
はたして山賊の正体とは…
ってここまで書くとミステリー路線ではありますが、
決して殺人事件の推理小説ではありません。山に関わる男たちのお話です。

この本は三俣山荘でしか売っていない。
(ネットで買えるかもしれないけど)
小屋番の方に伺ったところ、時々雲ノ平山荘にも置いてあるかな~って言ってた。
でも話の舞台となっている三俣山荘で買うのが一番。
裏銀座縦走の思い出に。
面白すぎて、新穂高温泉~新宿までの帰りのバスで
ほとんど読んでしまった。
また来年も素敵な本に出会えますように。
思い出の1冊といえばこちら。
黒部の山賊

三俣山荘、雲ノ平小屋、黒部五郎小屋を建てた伊藤正一さん筆。
舞台は戦後の北アルプス。
黒部、雲ノ平、三俣、双六~槍あたりのエリア。
登山者が山で惨殺されるという事件が発生。
犯人は黒部一帯の山で暮らす通称「山賊」と呼ばれる男たちの仕業なのか。
その真相を探るため、伊藤さん本人が山へ入り山賊達を訪ねにいく実録のお話。
はたして山賊の正体とは…
ってここまで書くとミステリー路線ではありますが、
決して殺人事件の推理小説ではありません。山に関わる男たちのお話です。

この本は三俣山荘でしか売っていない。
(ネットで買えるかもしれないけど)
小屋番の方に伺ったところ、時々雲ノ平山荘にも置いてあるかな~って言ってた。
でも話の舞台となっている三俣山荘で買うのが一番。
裏銀座縦走の思い出に。
面白すぎて、新穂高温泉~新宿までの帰りのバスで
ほとんど読んでしまった。
また来年も素敵な本に出会えますように。
2013年11月21日
2014年カレンダーに掲載されました
とある2014年のカレンダー。
仕事関係の繋がりからお話しを頂き、
依頼された丹沢の写真を提出したところ、3枚も採用して頂き、
しかも表紙まで飾ってしまいました。
印刷・製本も無事終了し、完成品が数冊手元に届きました。
非売品ですが、発行部数は1600冊。
神奈川県を中心とした様々な団体に配布されるそうです。
表紙 西丹沢からの富士

1月 大倉尾根からの秦野市街 相模湾〜伊豆大島
4月 新緑のオオバイケイソウの群落と木道
短文ながら写真の説明も寄稿させて頂きました。
僕は決して写真がうまいとか技術的に長けているとかすんげーレンズ使っているとか
全くありません。
この日、この天候で、一瞬の雲、見えた展望を普通に撮っただけです。
だから写真を撮らせてくれた山や天気のお陰だと思っています。
写真家の石川直樹さんが、
「写真は時間が経過すると別の意味を持ち始める」
という事ををインタビューで言っていました。
(人類学・民族学の視点でいう記録写真の意味合いでしたが)
自分が何気なく撮った1枚の写真が、まさかカレンダーの表紙になるとは思いもしませんでしたし、
数年後、数十年後にはまた何か別の意味を持ち始め誰かに伝わればいいなと思います。
印刷物として手元に来た瞬間は、生まれたての作品をみるようで
とても嬉しいものでした。
2013年09月07日
空飛ぶ山岳救助隊
北アでヘリが飛ぶ姿を見かけ、あ、滑落事故が起きたのかなと考えたり。
山小屋裏で見かけるヘリポート、物資はヘリ輸送だよな~と思ったり。
(歩荷で食材やビールをここまで運ぶのは本当大変だなぁとかね)
そんな時、思い出してた一冊がこれでした。
結構前に読み終えた本ですが。

「山に登れる営業マン募集」という広告を目にし、大好きな山で働けるのならと
入社したのはヘリ会社の東邦航空。
北アルプスの山小屋を徒歩で営業にまわり、絶大な信頼を受けながら荷揚げの仕事を請け負う。
後にヘリレスキューのパイオニアとして山岳救助の最前線で2000人以上もの遭難者を救出。
山岳救助に生涯を捧げた篠原秋彦氏を描いたドキュメンタリー作品。
成功率100%、これまで事故を1度も起こした事がない慎重さと大胆な判断力。
長野県警のヘリも諦めて引き返してくるような悪天候でも、
針の穴を通るような岩群も(実際滝谷岩壁とプロペラの間が10cmまで寄せているシーンもある)
ベテラン操縦士と2人三脚で乗り込んでいく熱い姿に圧倒されっぱなしです。
著者は山岳遭難ルポの第一人者といわれる、羽根田 治さん。
よくここまで取材して書き上げたなと思わせる文章は臨場感がびんびん伝わってきました。
結構前にTVで見た山岳救助のドキュメンタリーを思い出した。
うろ覚えの記憶がよみがえり、ああ、あの番組は篠原さんにフォーカスを当ててたのか、と今更気づいた。
冒険や旅の要素は一切無く、ドキュメント的な山岳ルポですが登山者救出の舞台を知ることができ読んで良かったと思う。
とにかく篠原さんの人柄に魅了されます。男らしく、厳しく、山を愛し、そして人情味にめっちゃ熱い人だなと。
リアルな内容に気持ちが引き締まる1冊でした。
話はちょっと変わりますが、
篠原さんのパートナーでもあったのが、涸沢ヒュッテオーナーの山口さん。
二人は同じ年、お互い山で生きる良きライバルでもあったとか。
今年6月、穂高・涸沢ムービー&トークセッション 横浜会場にて

山小屋の生活 山岳救助について話す山口さん

穂高岳山荘・ハチプロダクションの映画を試写会 (本編の一部を上映)

山口さんらがトークショーの最後に言っていたのは、
「みなさん、穂高に来るときは恥ずかしがらずヘルメットを被ってください、小屋でもレンタルしています。
それだけで落石、滑落した時の生存率がかなり違ってきますから。
なによりヘルメットのアゴ紐をしめた瞬間は心も引き締まるんですよね」
数多くの山岳救助現場を経験されている方の言葉は説得力があるのでよく覚えている。
僕は岩壁や沢等全くの未経験ですが、
これからの安全の為にもヘルメットは買っておこうかなと考えてます。
2013年02月17日
blogが文庫本になりました

自分の写真をいつか本という形で残してみたい。
印刷物として出来上がるとなかなか嬉しいものです。
写真を簡単に本にできるフォトブックサイトは数多くあるので
まずはお試しに1冊作ってみました。



仕様は大体こんな感じです
A6サイズ (105×148mm 文庫本)
62ページ フルカラー
表紙用紙 サンカード UVニス引き(やや厚紙 テカテカになります)
本文用紙 ニューエイジ(マットコート 光沢が抑えられた塗工紙です)
オンデマンド印刷
製本 無線綴じ製本
価格がまた驚き。
送料込みで500円のところ、初回利用50%offでなんと250円でした。

140文字までならテキストのみのページも挿入できます

注文できる仕様は1種類のみで、ページ数もサイズも1つしかありません。
でも62ページもあればかなりの写真数を挿入できます。
徹底してコストダウンを計り500円という価格を提供しているサイトです。
2012年の山行を1冊にまとめようと思ったのですが、
候補の写真が多く前期の1月〜6月までをPart.1という形になりました。
とにかく安いので何冊も気軽に作れそうです。
早速後半のPart.2をいま作っています(笑)

表紙はテンプレートからしか選べないので、写真を挿入できないのが残念。
レイアウトも縦か横か見開きのみです。
Photoshopで時間をかけて作ればオリジナルのレイアウトもできますが、
「文庫本サイズのフォトブックが500円で気軽に楽しく作れちゃう!!」
がこのサイトのコンセプトだと思うので僕もあまり凝ってはいません。
気に入った写真をページ割りアプリケーション(サイトからダウンロード)にサクサク当て込んだだけです。
山旅の本棚に並びました 背表紙にタイトルが自動で入ります

旅行や家族写真、犬や猫の写真、スナップ写真などが気軽に文庫本にできてしまうという
すごい時代ですね。
利用したサイトはこちらです(500円フォトブックTOLOT)
安いのでプレゼントにもいいかも。
ちょっと厳しく言えば、解像度350dpiで作成した画像が
アプリにアップロードすると自動で圧縮されてしまい、印刷の仕上がりがあまりよくありませんでした。う〜んやはり500円のクオリティかという感じです。
でも製本や断裁は丁寧で背表紙の糊付もしっかりしています。
他のフォトブックサイトもこれから見て行こうと思います。
レイアウトと仕上がりに凝った「作品」に残したい場合はA5サイズ以上の方が良いかな。
その前に、素晴らしい景色の前で良い写真を残せる腕が全くありませんが。。
これを機会に、以前の山行写真や思い出を振り返る時間がさらに作れそうです。
お気に入り写真は本として生まれかわり、本棚に無造作に並べる。
これも山の楽しみですね。
タグ :フォトブック
2012年12月24日
悠久堂書店でビスターリ
久しぶりに東京へ行ったので、
用を済ませた帰りに以前から行きたかった
神保町のある本屋へ寄り道。
悠久堂書店(ゆうきゅうどうしょてん)

こちらの本屋さん、1Fは美術書と料理本の専門店。
それだけでも魅力的で十分満喫できるんだけど、
階段を上がった2Fがなんと。山岳書専門コーナーなんです。
自然に関する本もびっしり 植物図鑑がお出迎え

古い山岳書がたくさん 長い年月で色あせた姿に重厚感を感じます

やたら年季の入ったウォルターウェストン「日本アルプス」(初版だったのかな)、
深田久弥が中央アジアを旅した時の紀行「シルクロードの旅」、
山口耀久の「八ヶ岳挽歌」(サイン入りで3000円!欲しいけど高くて買えなかった)、
眺めているだけで時間はあっという間に流れた。
ヒマラヤ、カラコルム、アンデス、登攀記録や写真集までズラリ

気づいたら1時間以上本棚を眺めていました。
ほとんどわからない本ばかりで、手に取っては値段を見て驚いたり、
昔の山岳書が自宅の本棚にあったら趣があるな〜なんて想像したり。
どれにしようか悩みつつ、2冊購入した。
山と渓谷社 「ビスターリ」 1993年 春号 20年前の山岳雑誌だ ちなみに値段は300円

調べてみると、
1989年~1995年まで27冊発行された季刊雑誌のようだ。
僕はまだ中学生でサッカーに明け暮れていた時代。
ネパール語の「ビスターリ」(ゆっくりという意味)
を雑誌のタイトルにするなんていまでもカッコいいと思うセンスです。
僕が買ったのは春の丹沢を特集していて、20年前の丹沢の登山コース、
丹沢の山小屋がたくさん紹介されている。
丹沢山山頂のみやま山荘はいまと全く違う姿で、
当時から随分改築したんだなと、ちょっとだけ歴史を感じてみるのも面白い。
尊仏山荘の花立さん
20前から髭は変わってないんですね〜(笑) また猫をさわりながら甘酒をいただきます

2012年も良い山、良い天気に恵まれた1年でした。
こうして1年、そしてまた1年、スローペースだけどビスターリで
山旅を楽しんで行こうと思う。
もう1冊はまた今度紹介します。